第47回公開仏教講座「親鸞に聞く」(秋田地区)

講題 「仏が説かれた『生』と『死』」
講師 飯田 真宏(いいだ まさひろ)氏(同朋大学非常勤講師・名古屋12組大宝寺副住職)

 私たちは出会いと別離の中に生きています。時に、その苦しみと悲しみが抱えきれなくなるからこそ、生きる力をいただくためにも、先人たちは聴聞をしてこられたのでしょう。
 例えば、近年深刻化している自死の問題。残されたご家族は、その死をどのように受け止めて良いのか分からず、大きな苦しみを抱くことでしょう。実は、お釈迦様のお弟子の中にも自死された方はおられました。その死に対し、お釈迦様は「彼は何ら非難されるべきことなく、いのちを終えたのだ」とおっしゃいます。「彼は未熟者だ」と否定することなく、むしろ精一杯生きたと敬いをもって送られたのです。その“いのち”を、善・悪、正・誤などで計られないのです。
 「念仏申す」という、親鸞聖人が示された道もこの願いを受けたものと言えましょう。「生」と「死」を含めた”いのち”全体を、人間が勝手に作り上げたモノサシで計るところに苦しみがあることを教えてくださっているのだと思います。

日時 2024年6月20日(木) 午後1時30分~4時
会場 専念寺(秋田市旭北寺町4-20)
聴講料 無料
主催 真宗大谷派東北教区秋田県西組
主管 公開仏教講座実行委員会